相続税・贈与税ガイド

住宅取得資金贈与等申告手続

  • 住宅取得資金贈与の非課税特例等を受けるには、贈与税の申告が必要
  • 贈与税の申告書は、財産をもらった年の翌年3月15日までに提出

贈与税の申告の手続

手続方法 財産をもらった人が、贈与税の申告書を提出します。提出先は、財産をもらった人の住所地の所轄税務署です。暦年課税で1年間にもらった財産の合計額が110万円超の場合(注)、相続時精算課税・住宅取得資金贈与の非課税特例・配偶者控除・農地の納税猶予などの特例の適用を受ける場合は、贈与税の申告が必要です。
  1. (注)もらった財産の合計額が110万円以下の場合は、申告不要。
申告期限 財産をもらった年の翌年2月1日から3月15日の間に申告します。また、納期限は3月15日です(延納制度あり)。
  1. (注)申告書の提出の際のマイナンバーの取扱いについては、住宅ローン控除等申告手続の「確定申告の手続」の(注)と同様です。

贈与税の申告書の種類

第一表

贈与税の申告書(兼贈与税の額の計算明細書)

第一表の二

住宅取得等資金の非課税の計算明細書

第二表

相続時精算課税の計算明細書

提出する申告書の組み合わせ

暦年課税のみ

第一表

相続時精算課税のみ

第一表

第二表

暦年課税+相続時精算課税

第一表

第二表

住宅取得資金贈与の非課税特例+暦年課税

第一表

第一表の二

住宅取得資金贈与の非課税特例+相続時精算課税

第一表

第一表の二

第二表

添付書類

〈特例贈与(贈与税のしくみ〔暦年課税〕参照)〉

もらった財産に「特例贈与財産」が含まれる場合で、そのもらった財産の価額から110万円を差し引いた後の課税価格が300万円を超えるときは、受贈者の戸籍の謄本又は抄本その他の書類でその人の氏名、生年月日及びその人が贈与者の直系卑属(子や孫など)に該当することを証する書類

〈贈与税の配偶者控除〉

  • 受贈者の戸籍の謄本又は抄本 (贈与を受けた日から10日経過日以後に作成されたもの)
  • 受贈者の戸籍の附票の写し (贈与を受けた日から10日経過日以後に作成されたもの)
  • 登記事項証明書(注)、贈与契約書など で、居住用不動産を取得したことを証する書類
  1. (注)不動産番号を計算明細書に記載することにより添付を省略することができます。

〈相続時精算課税〉

  • 相続時精算課税選択届出書 (注)同じ贈与者にかかる贈与に継続して制度が適用され、届出書の取下げはできません。
  • 受贈者や贈与者の戸籍の謄本又は抄本

〈住宅取得資金贈与の非課税特例〉

受贈者に関する書類
  • 戸籍の謄本
  • 源泉徴収票などその年分の合計所得金額を明らかにする書類

    (注)その年分の所得税の確定申告書を提出した場合は、一定の記載により不要。

  • (贈与年の翌年3月15日までに居住していない人のみ)家屋の新築等後直ちに居住することができない事情及び居住する予定時期を記載した書類、及び新築等をした家屋に遅滞なく居住することを約する書類
家屋の新築等に関する書類
  • 請負契約書の写し売買契約書の写しなど
【贈与年の翌年3月15日までに新築等している場合】
  • 登記事項証明書(注)
  • (昭和57年1月1日前に建築された家屋の場合)耐震基準適合証明書等の耐震基準に適合するものであることを証明する書類
  • (昭和57年1月1日前に建築された要耐震改修住宅の場合)耐震改修を行うことにつき一定の申請をし、かつ、その耐震改修により家屋が耐震基準に適合することとなったことにつき一定の証明がされたものの場合は、その申請書及び証明書等
  • (増改築の場合)増改築等工事証明書等
【贈与年の翌年3月15日において工事が完了に準ずる状態にある場合】
  • 請負契約書の写しなどで床面積を明らかにする書類
  • 家屋が工事の完了に準ずる状態にあることを証する書類
  • 家屋に居住したとき等は遅滞なく登記事項証明書等を所轄税務署に提出することを約する書類
土地等を取得した場合
  • 土地の登記事項証明書(注)
省エネ等住宅の場合
  • 住宅性能証明書等
  1. (注)不動産番号を計算明細書に記載することにより添付を省略することができます。

〈農地の納税猶予の特例〉

  • 農地等の贈与税の納税猶予税額の計算書
  • 農業委員会の証明書
  • 農地等の贈与に関する確認書
  • その他、一定の証明書等

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このガイドについて

このガイドは、株式会社 清文社の「2023年版 土地建物の税金ガイド」を元に作成しており、内容は2023年(令和5年)4月1日現在の法令等にもとづいております。年度途中に新税制が成立したり、税制等が変更になったり、通達により詳細が決まったりするケースがありますのでご了承ください。
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監修:新谷達也、塚本和美 企画・制作:清文社

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