中古マンション価格の上昇で売却益が出る人が増えている! 査定に出せば意外に高く売れることが分かるかも

このところコロナ禍にもかかわらず中古マンションの価格上昇が続いています。買い替えのために売却した人を対象にした調査では、取得時の価格より高く売れたという人が増えています。試しに不動産会社へ査定を依頼してみてはいかがでしょうか。意外に高く売れそうなことが分かり、買い替えでステップアップするチャンスが開けるかもしれません。

中古マンション査定依頼をする夫婦

プラスの差額が出る人が半数に近づいている

大手不動産仲介会社の業界団体である不動産流通経営協会(FRK)では、毎年首都圏で住宅を取得した人を対象に、不動産取引の実態を把握するための調査を行っています。
そのなかで、それまで住んでいた住宅を売却して、新たな住宅に買い替えた人に、売却物件に関して購入時以上の価格で売れてプラスの売却差額が発生したか、それともマイナスになったかどうかを質問しています。
その結果をみると、図表1にあるように、2014年度にはマイナスの差額が発生した人が85.2%に達していました。ほとんどの人が売却によって損失が出ていたわけです。
それが、2020年度にはマイナスの差額が出る人は51.4%に減って、プラスの差額が発生した人が42.6%に増えています。差額なしの6.1%と合わせると、ほぼ半数の人が差額なしか、プラスの差額を得ていることになります。
後に触れるように、このところ中古マンション価格の上昇が続いているからですが、このペースが続けば、プラスの売却差額が発生する人が半数を超えることになるのではないでしょうか。

図表1 買い替えによる売却差額の発生状況

築浅物件ではプラスの差額が出る人が半数以上に

なかでも、築浅の物件ほど売却したときの利益が出る可能性が高くなります。図表2をご覧ください。

これは、売却利益が出たかどうかを、築年数帯別に整理したものです。一見して分かるように、建築後の築年数が短い、いわゆる築浅物件ほど利益が出る可能性が高くなっています。
築5年以内だと、65.4%の人がプラスの売却差額が出たとしていて、差額なしとする4.3%を加えるとほぼ7割の人が、売却損なしで買い替えを行えていることになります。築5年超10年以内でも、52.9%でプラスの売却差額が出ています。
マンションの性能や仕様・設備はどんどん向上しています。5年前、10年前に比べて耐震性、省エネ性といった基本性能が向上するだけではなく、食洗機、ディスポーザーなど最新設備の標準化が進んでいますし、最近はリビングやダイニングなどへのワークスペースの設置など、コロナ禍への対応も進んでいます。購入から数年しか経っていない場合でも、そうした一段階上の住まいへのステップアップが可能になりそうです。

図表2 売却住宅の築年数別の売却差額の発生状況

保有する物件・土地の定期的な資産価値の確認がポイントです。

中古マンション成約件数は過去最高を更新している

首都圏の中古マンションの成約件数をみると、図表3にあるように新型コロナウイルス感染症拡大が本格化し、緊急事態宣言が発出された2020年4月には成約件数が激減、3月に比べて半分以下になりました。
しかし、5月にはやや回復し、6月はコロナ禍以前の成約件数に増加しました。たとえば、例年8月はお盆休みなどの関係で成約件数が大幅にダウンするのですが、20年8月はほとんど減ることがなく、むしろ前年同月比では急増しました。調査にあたった東日本不動産流通機構によると、1990年5月に同機構が設立されて以来、8月としては過去最高の記録だったそうです。その後、10月、11月もやはりそれぞれの月としての過去最高を更新しました。適切な価格で売り出せば、ほとんど時間をかけずに売れるようになっているといっていいのではないでしょうか。

図表3  首都圏中古マンションの成約件数と前年同月比の推移

成約価格は年率5%以上のアップが続いている

中古マンションの成約価格は図表4のようになっています。成約件数と同様に、2020年4月、5月は成約価格がダウンしましたが、6月には前年同月比で5.5%の上昇に転じ、以来11月まで5%以上のアップが続いています。2020年11月の成約価格の平均は3,756万円でした。コロナ禍以前の2020年1月は3,672万円でしたから、コロナ禍以前の水準に戻るというより、むしろそれを上回っているといっていいでしょう。
このところ、こうした好調な成約状況を反映して、売出し中の物件数、つまり在庫件数が減り続けています。中古マンション市場では需要が供給を上回り、物件不足感が強まっているのです。

図表4 首都圏中古マンションの成約価格と前年同月比の推移

コロナに負けずにタイミングをキャッチする

2021年1月に入って、再び緊急事態宣言が発出され、コロナ禍の影響が拡大していますから、簡単には売れないのではないかと思う人がいるかもしれません。しかし、みてきたように中古マンションの取得ニーズには強いものがあります。コロナ禍でも潜在顧客は多く、引き合いのある今が売却のチャンスなのかもしれません。
コロナ禍といえども、タイミングをつかんで売りに出せば、想定以上の高値で売却が可能になって、ステップアップへの道が開けるかもしれません。この機会に、不動産会社に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。

保有する物件・土地の定期的な資産価値の確認がポイントです。

売却査定依頼

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