中古マンション市場が好調な今こそ売却・買い替えのタイミング!!

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2020年3月、4月と中古マンション市場では成約件数が大幅に減少し、一時的に成約価格もダウンしました。それが、その後急速に回復、成約件数は過去最高水準を記録し、成約価格もコロナ禍以前の水準に戻しています。いずれ住まいの売却、買い替えを考えているのであれば、今がチャンスの時かもしれません。

中古マンション

8月の首都圏中古マンション成約件数は過去最高

コロナ禍で日本経済は大きな打撃を受け、2020年4月~6月の実質国内総生産(GDP)は年率換算で-28.1%と、過去最大の下落を記録しました。企業の決算をみても大幅な減益や赤字決算を強いられるケースが多く、物価も下落しています。
マンション市場も当初は大きな影響を受けましたが、いち早く回復し、活気が戻っています。図表1は、首都圏の中古マンションの成約件数と成約価格の推移を示しています。ブルーの棒グラフが成約件数ですが、20年4月、5月に大幅な落込みを記録したものの、6月からは急速に回復、その後はコロナ禍以前の水準が続いています。
むしろ、コロナ禍以前より好調と言ってもいいかもしれません。8月の成約件数は3,053件で、前年同月比18.2%も増えました。これは、90年5月に東日本不動産流通機構が設立されて以来、8月としては過去最高の成約件数となります。
8月は例年、お盆休みなどで成約件数が落ち込むものですが、4月、5月と成約が大きくダウンした反動もあり、急増した結果となりました。9月もその8月を上回る成約件数でした。

首都圏中古マンションの成約件数と成約価格の推移

成約価格は6月以来4カ月連続して大幅アップ

好調な成約状況に支えられて、成約価格は上がり続けています。図表1のオレンジの折れ線グラフにあるように、コロナ禍が深刻化した20年4月には前年同月比5.8%の下落を記録したものの、6月には上昇に転じ、6月から9月まで4カ月連続して前年同月比5%以上のアップになっています。9月の成約価格の平均は3,693万円と、コロナ禍以前の水準に回復しています。
近畿圏の中古マンション市場をみても、ほぼ同じような動きになっています。図表2のブルーの棒グラフをみると、首都圏同様に20年4月と5月は成約件数が大きく落ち込んでいます。3月に比べると半減しましたが、その後は急速に回復、コロナ禍以前の水準に戻し、9月には1,547件と前年同月比-2.2%の水準まで戻しました。
成約価格は図表2のオレンジの折れ線グラフにあるように、5月には2,071万円と前年同月比6.8%の下落で、2,000万円割れ目前まで下がりましたが、7月からは上昇に転じ、9月の成約価格の平均は2,385万円で、前年同月比4.4%の上昇になりました。

近畿圏中古マンションの成約件数と成約価格の推移

今なら売出し価格で売れる可能性が高い

成約件数が増え、成約価格が上がっているだけに、売り手にとって現在の環境は、希望価格で売りやすい、恵まれた環境の“売り手市場”と言えるでしょう。
図表3をご覧ください。これは、首都圏の中古マンション市場における成約価格、新規登録価格1m²当たり単価の推移を示しています。
コロナ禍が深刻化した20年4月には、新規登録価格が57.66万円に対して、成約価格が50.88万円と大きな乖離が生じました。2つの価格の差は11.8%に拡大、売主からすれば、かなり値引きしないことには、売りにくい、買い手優位の“買い手市場”だったと思われます。
それに対して、9月は新規登録価格57.67万円に対して、成約価格は55.98万円とその差は2.9%まで縮小しました。ほとんど値引きしないでも売れる可能性の高い、売り手優位の“売り手市場”であることが分かります。

首都圏中古マンションの1㎡単価の推移

予想以上に高い査定価格がつく可能性もある

しかし、この環境がいつまで続くのか、先行きの見通しが立ちにくい環境です。コロナ禍以前は地価の上昇が続いてきましたが、20年9月に発表された『都道府県地価調査(基準地価)』では、全国全用途の平均は0.7%の下落でした。三大都市圏でも0.3%下がっています。地価の下落は、いずれは不動産価格全般の下落につながり、中古マンション市場にも影響してくると思われます。
ワクチンが普及し、治療薬が開発されれば、いずれコロナは収束するでしょうが、大きな打撃を受けた世界経済、日本経済の回復には時間がかかります。たとえば、大東建託が20年9月に実施した調査では、87.6%の人が「コロナの収束には数年かかる」と考え、「不動産価格は下がると思う」とする人も67.6%に達しています。
今すぐではないにしても、中長期的には中古マンション市場も停滞感が強まる可能性があります。それだけに、マンションをいずれは売却したい、買い替えたいと考えているのであれば、市場が好調なうちに動き始めたほうがいいかもしれません。
今なら、「売り物件が少なくて困っている」とする仲介会社の担当者が多いだけに、予想以上に高い査定価格がついて、売却や買い替えがスムーズに運ぶ可能性が高いかもしれません。

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