不動産投資は物件購入後の管理も大切

前回、不動産投資は金融商品を使った資産運用と比べて「人との関わりが多い」という話しをしましたが、これは物件購入後の管理についても同様です。
中長期的なインカムゲインを主要な目的とした不動産投資においては、実際の賃貸経営が10年単位になることも珍しくありません。不動産を保有し賃貸経営が始まると、日々その管理をすることになります。管理の良し悪しは資産価値の維持にも大きく影響しますから、きちんと取り組みたいところです。

不動産投資は物件購入後の管理も大切

物件購入後の管理

管理は、「建物の管理」と「入居者の方の管理」の大きく2つに分かれます。以前も一部触れましたが実際にどのようなことをしているのか、挙げてみましょう。
(区分所有の場合は、建物の管理は共用部分が多いため、ご自身が直接関わることはあまりないと言えます。)

物件購入後の管理

建物の管理

・清掃・・・日々の清掃は、美観を保つのみならず、建物の老朽化を遅らせるためにも大切です。特にエントランスやゴミ置き場周辺は、入居希望者の方の内覧時にも影響を及ぼします。この他、年1~2度程度、普段落としきれない外壁等の汚れを取る高圧洗浄清掃を取り入れることもあります。

・植栽管理・・・日当たりにより生育スピードは異なりますが、日陰であっても定期的にチェックはしておきましょう。雑草は放置しておくと処分に手間がかかってしまうことも。毎年、夏前頃に予め除草剤をまいておくことも有効です。

・共用灯交換・・・日中は気がつかないことが多いので、長く放置されてしまう可能性があることに注意しましょう。 ・建物点検・・・建物や設備などの劣化状況や機能等を定期的にチェックすることで、異常の兆候をできるだけ早く見つける、予防的なものとも言えます。

・設備点検(貯水槽、消防設備、エレベーターなど・・・法で定められた項目・頻度に従い行います。それぞれの基準に満たない場合は修繕等が必要になります。

・修繕工事・・・エアコン・給湯器等、居室内の小規模なものと、外壁塗装や防水工事等の建物に関する大規模なものがあります。備えとして計画的に積み立てしておく必要があります。

どの項目も、コンピューター等で完結することはほぼなく、多かれ少なかれ「人」を介すると言えます。ある程度マニュアルで決まっている部分も多いですが、それぞれの物件に合わせた対応が必要なこともありますので、都度、委託先と相談して進めていくことも少なくありません。
委託は通常、管理会社に一括する場合が多いですが、物件を複数保有するオーナー等はご自身で各専門会社を探し依頼するケースもあります。

入居者の方の管理

・入居時・・・賃貸借契約等の手配。

・入居中・・・賃料集金、トラブル対応。

・退去時・・・退去立ち会い・敷金精算、原状回復(リフォーム)手配、入居募集手配。

こちらはより、人との関わりが生じることが多いと言えます。
定期的なものとしては、「入居中」で挙げた毎月の賃料集金があります。仮に期日までに入金が確認できない場合、滞納を防ぐためにもできるだけ早く入居者の方とコンタクトを取ることが大切です。滞納を1、2ヶ月放置してしまったことで、状況が悪化することもありますので、迅速さが求められます。
また、特に毎年1~3月の繁忙期と言われる時期は、入退去に関することで大忙しです。入居者の方とのやり取り、原状回復依頼先との連携、入居募集について仲介会社との連携等、全てに「人」が多く関わってくるため、コミュニケーション力がより必要です。

これらの管理業務のうち、どこまでをご自身で行うのか、どこから管理会社などの外部に任せるのかは、各々の状況に合わせて選択することになります。
仕事等で時間があまりない方は基本的に、ある程度委託して運営するスタンスが多いと思いますが、「自分でやりたい」という方もおられます。このあたりのバランスは、個人の考え方や嗜好、収支によっても変わってきます。
管理会社を検討する際は、いくつか問合せをして比較してみると良いでしょう。各社それぞれ、基本契約に入っている項目、必要によりオプションで加える項目等、違いもありますので、手数料も含めて比較してみます。
外部に任せるとは言っても、少なくとも全体の流れは知っておいた方が良いと思います。大切な資産を守るためにも、最終的な決断や責任はやはり、物件を保有するご自身だという認識を持っておきたいところです。

賃貸経営は、専門知識が必要なものも少なくありません。それを全て自力で行うとなると時間や労力の負担が大きく、特にはじめのうちは難しいであろうと感じます。
それぞれの分野の専門家に相談をしながら進めていく方が現実的ですし、大きな失敗も減るでしょう。
良いチームワークを作ることができれば、将来遭遇するかもしれないトラブル等も上手く解決していけるはずです。

不動産投資用物件はこちら

物件情報・売却に関することならこちら

ご留意事項

本コンテンツに掲載の情報は、執筆者の個人的見解であり、当社の見解を示すものではありません。
本コンテンツに掲載の情報は執筆時点のものです。また、本コンテンツは執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性について執筆者及び当社が保証するものではありません。
本コンテンツは、情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の取得・勧誘を目的としたものではありません。
本コンテンツに掲載の情報を利用したことにより発生するいかなる費用または損害等について、当社は一切責任を負いません。
本コンテンツに掲載の情報に関するご質問には執筆者及び当社はお答えできませんので、あらかじめご了承ください。