住まい探しの前にまず考えておきたいこと

住まい探しをしているものの、物件を絞り切れず困っているという方も多いのではないでしょうか。時として、ご夫婦で意見が対立してしまい、感情的になってしまったというお話もよく聞きます。そうなったときに少し間をあけてクールダウンし、考え直せるならばよいのですが、社宅を退去しなければならない期限が迫っているなどの理由から納得いかないままに住宅を購入してしまい、あとで後悔するという話も聞かれます。
今回は、こうした状況に陥らないために、住まい探しの前に考えておきたいことについてお話したいと思います。

住まい探しの前にまず考えておきたいこと

なんのために家を買うのか?

まずは「なんのために家を買うのか?」について考えましょう。「こんな暮らしをしながら子供を育てたい」「家族と過ごす時間を増やすために職住近接の立地に暮らしたい」などといった人それぞれの目的があろうかと思います。

住まい購入の目的を考えるときに大事なことは、「欲しい暮らしは何か」ということを主眼にすることです。「家賃を払うなら買ったほうが得」「値下がりしにくい住まいを割安で」といった経済的な目的も大事な要素の一つではありますが、優先順位は「欲しい暮らし」に重きを置いたほうがよいと筆者は考えています。「欲しい暮らし」ならば家族で共有しやすい目的となりますし、あれもこれも追おうとするより、これだけは譲れないという明確なゴールを設定したほうが、住まい選びもスムーズになるものです。

優先順位がはっきりしていれば、住まい選びで意見がまとまらないときや考えが整理できないときは、優先順位に照らして是非を判断すればよいですし、家族の合意形成もスムーズになります。そして、何より住まいを買った後に後悔することが少なくなります。

仮に、経済的な目的の優先順位を高めたいという場合は、住まい選びというより投資と割り切り、欲しい暮らしの優先度を下げるという判断をしたほうが失敗は少なくなります。

三大資金から予算を考える

目的がはっきりしたら、次に考えるのは予算です。住宅ローンは年収の何倍までなら借りられるといった話をよく聞きますが、これはあまりあてになりません。暮らし方は人それぞれですから、住宅にかけられる金額も異なります。ですから予算策定にあたっては自分自身の人生の資金収支を見渡して考える必要があるのです。

人生の資金収支を考えるには「三大資金」をどう配分するかという視点で考えるとよいと言われています。人生の三大資金とは「住宅資金」「教育資金」「老後資金」という人生で大きな支出を伴う必要な三つの資金のことを言います。ご自身やご家族の年齢、お子さんの教育方針、退職後の暮らし方など、ご自身とご家族の人生全体の大枠を設計し、想定される収入に鑑みながら人生全体での収支における予算配分を考えるという作業です。

三大資金

三大資金は平均的な金額というものはなく、それぞれがどんな人生を送りたいかによって変わってきます。たとえば教育資金の場合、お子さんの数によっても必要な金額は変わってきますし、幼稚園から大学までを国公立だった場合と私立(大学は文系)だった場合では大きく費用が異なります。前者は一人当たり800万円弱ですが、後者の場合2200万円弱かかると一般的には言われています。老後資金もどういう暮らし方をしたいかによって、例えば働かずにのんびり暮らすのか、元気なうちは働き続けたいのかによって大きく変わります。

支出面だけではなく収入面についても検討する必要があります。会社の給与や退職金などだけで予算配分を考えるという方もいらっしゃるでしょうし、ご両親から住宅取得資金の贈与を非課税で受けることを検討するという方法もあります。あるいは、現在のお仕事を続けながら、退職後に別のお仕事が始められるよう知見を広める活動計画も同時に立てるという方もいらっしゃいます。

三大資金の見積もり方が判らない場合、銀行のファイナンシャルプランナーや独立系のファイナンシャルプランナー事務所などに相談してみるのも手です。

住まい選びは人生を考えること

住まい選びの前に考えておくべきこととは、「欲しい暮らしとは何かを考え、それを実現するために、人生をどう生きるか」ということを考えることなのかもしれません。家を買うことそのものは目的ではなく手段でしかありません。買ったあとにどんな暮らしをしたいのかが一番大事ですし、そこでどんな人生を送りたいのかが大事なのです。

住まいを購入するといった機会は何度もあるものではありません。せっかくのチャンスですから「欲しい暮らし」と「家族と自分の人生」について、楽しみながら家族とともに考えてみてはいかがでしょうか。

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