2025年 中古マンションの売出事例と取引事例の価格乖離率(近畿圏)

東京カンテイ 中古マンションの売出・取引事例に基づく価格乖離率の最新データを公表
近畿圏 2025年下期の価格乖離率は-7.45%、3期連続で7%台を維持
売出・取引価格ともに最高値の更新が継続 売却期間は5ヵ月間を下回る水準まで短期化

2025年 中古マンションの売出事例と取引事例の価格乖離率(近畿圏)

中古マンションの価格乖離率&売出→成約までの期間

近畿圏における2025年上期での中古マンションの一戸平均価格は、売出価格が3,501万円(前期比:+0.7%)、取引価格が3,255万円(同+1.1%)といずれも1%前後の上昇を示した。一方、売出・取引事例の価格乖離率※は-7.03%と引き続き縮小して2021年下期以来の低水準となった。次いで、下期での一戸平均価格を見てみると、売出価格が3,651万円(同+4.3%)、取引価格が3,379万円(同+3.8%)と揃って上昇率が拡大し直近の最高値だった上期の水準をさらに上回った。価格乖離率は-7.45%と0.42ポイント拡大したが、直近で最も大きかった2023年上期に比べて1ポイント以上も低い水準を保っている。東京都心部と同じく、大阪市中心部でも国内外の富裕層や投資家からの実需・投資ニーズの高まりを受けて売り出し価格が押し上がってきているものの、急激な高騰によって警戒感も増してきており、一部では反響の鈍さも現れ始めている。

近畿圏 中古マンションの一戸平均価格(売出・取引)

売出→成約までの期間(売却期間)を見てみると、2025年上期には4.74ヵ月と2期連続で短くなって4期ぶりに5ヵ月間を下回った。なお、2025年下期は4.73ヵ月とほとんど変化が見られなかった。上期までは旺盛なニーズから需給が逼迫して価格乖離率や売却期間を見ても売り手優位の傾向となっていたが、下期においては価格乖離率が3期ぶりに拡大するなど、一部で変化の兆候が窺える。

近畿圏 中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移


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売却期間の違いによる価格乖離率とそのシェア

近畿圏における2025年の価格乖離率を売却期間ごとに見てみると、売却期間が1ヵ月以内での価格乖離率は-3.08%であった。不動産取引における専属専任媒介・専任媒介契約の有効期間である3ヵ月以内での平均は-4.03%となっており、売り出し開始からの3ヵ月間では最初の売出価格から3%~6%程度値下げした金額で成約に至っていたことになる。2024年の調査結果と比べて一部では価格乖離率が拡大しているケースも見られるが、基本的にはほとんど変わっていない。

売却期間が1ヵ月以内での事例シェアは28.6%(2024年:18.4%)で、前年から10ポイント以上も拡大した。また、3ヵ月以内の累計事例シェアは50.7%(同43.3%)で、過半数を占めたのは2022年以来。売り出し開始から2回目の媒介契約の有効期間が終了するまで成約するケースは69.6%(同66.7%)と、全体の7割相当のシェアに及んでいる。1ヵ月以内での早期成約が大幅に増えた格好となっている。

近畿圏 売却期間別 中古マンションの価格乖離率

次に、売却期間ごとに価格乖離率のシェア構成を見てみると、売却期間が1ヵ月以内の場合に最もシェアが大きかったのは「-5%以内」の42.5%で、次点は「0%(売出価格から値下げせず成約に至っているケース)」の32.2%となった。売却期間が1ヵ月以内の場合でも価格乖離率が-10%を超えるケースはあるものの、それらのシェアは合わせても全体の1割にも及んでいない。一方、売却期間が8ヵ月まで長期化した場合、「-20%超」のシェアは20%以上にまで達している。

近畿圏 売却期間別 価格乖離率シェア(2025年)

※中古マンションの「価格乖離率」とは

中古マンションが売りに出された際の価格(=売出価格)とその物件が成約に至った際の価格(=取引価格)の差額との比率。
 

価格乖離率 = (取引価格 - 売出価格) ÷ 売出価格 × 100%


価格乖離率が正の値となるケースはごく稀であることから、負の値となるケースのみを対象としている。また、データ抽出にあたっては、所在階数や専有面積などの情報を基に住戸の特定が可能な事例について各取引事例と当該住戸から生じた売出事例の中で最も古いもの(=最初の売出事例)を突き合わせ、売出開始から成約までに要した期間が12 ヵ月以内の組み合わせのみを対象として分析している。

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当記事出典元

当記事は株式会社東京カンテイ「カンテイアイ特集(2026年7月30日配信)」の情報を元に掲載しております。 当記事に掲載されている文書の著作権は、出典元である東京カンテイに帰属します。 掲載されている文書の全部または一部を無断で複写・複製・転記等することを禁止します。 また、当記事への直接リンクは固くお断りいたします。

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