2025年 中古マンションの売出事例と取引事例の価格乖離率(首都圏)

東京カンテイ 中古マンションの売出・取引事例に基づく価格乖離率の最新データを公表
首都圏 2025年下期の価格乖離率は-6.22%、通年で6%台に拡大
売出・取引価格ともに再び上昇、売却期間は短期化に転じて5ヵ月間を下回る水準で推移

2025年 中古マンションの売出事例と取引事例の価格乖離率(首都圏)

中古マンションの価格乖離率&売出→成約までの期間

首都圏における2025年上期での中古マンションの一戸平均価格は、売出価格が5,407万円(前期比:+11.0%)、対する取引価格は5,075万円(同+8.7%)といずれも上昇してこれまでの最高値を更新した。一方、売出・取引事例の価格乖離率※は-6.14%と前期から2ポイント近くも拡大し、3期ぶりに6%台まで水準が押し上がっている。価格高騰が進む中でも購入ニーズ自体は引き続き底堅さを見せているが、相場を度外視した価格設定が為された物件の中には相応な値下げを余儀なくされるケースも出始めている。2025年下期での中古マンションの一戸平均価格は、売出価格が5,640万円(同+4.3%)、取引価格が5,289万円(同+4.2%)と揃ってプラスを示した。なお、売出・取引事例の価格乖離率は-6.22%と引き続き拡大した。売出→成約までの期間(売却期間)を見てみると、2025年上期には4.74ヵ月、下期には4.48ヵ月となっており、期間は一転して短くなってきている。

首都圏 中古マンションの一戸平均価格(売出・取引)

建築コストの高騰を受けて新築物件の平均価格は1億円を超え、供給戸数や供給先も絞り込まれてきている。旺盛な購入ニーズを背景に需給が逼迫していた中古マンションだが、新築と遜色ない築浅物件を中心に一部では“過度なチャレンジ価格”を設定するケースが多かった。しかし、当該物件では反響も芳しくなく、長い間継続流通しているものの中には早期売却を図るべく値下げするケースもみられる。

首都圏 中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移


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売却期間の違いによる価格乖離率とそのシェア

首都圏における2025年の価格乖離率を売却期間ごとに見てみると、売却期間が1ヵ月以内での価格乖離率は-2.32%であった。不動産取引における専属専任媒介・専任媒介契約の有効期間である3ヵ月以内での平均は-3.57%となっており、売り出し開始からの3ヵ月間では最初の売出価格から概ね5%以内の値下げで成約に至っていたことになる。2024年の調査結果と比べて4ヵ月まではほぼ変わらない数値だったが、5ヵ月~12ヵ月では大幅に拡大しており、8ヵ月以上も長期化した場合の価格乖離率はいずれも10%を超えている。

売却期間が1ヵ月以内での事例シェアは22.7%(2024年:20.6%)で、前年から2ポイント程度拡大した。また、3ヵ月以内の累計事例シェアは50.8%(同45.7%)とこちらも大幅に拡大、今回は再び過半数を占めるに至った。売り出し開始から2回目の媒介契約の有効期間が終了するまでには全体の約3/4に相当する73.8%(同67.8%)のケースで成約に至っていた。

首都圏 売却期間別 中古マンションの価格乖離率

次に、売却期間ごとに価格乖離率のシェア構成を見てみると、売却期間が1ヵ月以内の場合で最もシェアが大きかったのは「0%(売出価格から値下げせず成約に至っているケース)」の49.6%で、次いで「-5%以内」の31.4%となっている。2021年には最大シェアが「-5%以内」から「0%」にシフトしたが、直近においてもその状況が続いている。売却期間が1ヵ月以内の場合で価格乖離率が-10%を超えるケースの合計シェアは7.9%、一方で売却期間が10ヵ月まで長期化した場合には「-20%超」のシェアが全体の1/4以上を占めている。

首都圏 売却期間別 価格乖離率シェア(2025年)

※中古マンションの「価格乖離率」とは

中古マンションが売りに出された際の価格(=売出価格)とその物件が成約に至った際の価格(=取引価格)の差額との比率。
 

価格乖離率 = (取引価格 - 売出価格) ÷ 売出価格 × 100%


価格乖離率が正の値となるケースはごく稀であることから、負の値となるケースのみを対象としている。また、データ抽出にあたっては、所在階数や専有面積などの情報を基に住戸の特定が可能な事例について各取引事例と当該住戸から生じた売出事例の中で最も古いもの(=最初の売出事例)を突き合わせ、売出開始から成約までに要した期間が12 ヵ月以内の組み合わせのみを対象として分析している。

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当記事出典元

当記事は株式会社東京カンテイ「カンテイアイ特集(2026年7月30日配信)」の情報を元に掲載しております。 当記事に掲載されている文書の著作権は、出典元である東京カンテイに帰属します。 掲載されている文書の全部または一部を無断で複写・複製・転記等することを禁止します。 また、当記事への直接リンクは固くお断りいたします。

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