マンション駐車場のチェックポイント

マイカー所有者が中古マンションの購入を検討する際、つい「あって当たり前」と思ってしまいがちなのが、駐車場です。しかし、すべてのマンションに全住戸分の駐車場が用意されているわけではありません。また、駐車場のタイプによって、メリット・デメリットも違ってきますし、場合によってはマイカーを持たない人にもコスト面で影響がおよぶこともあります。そこで今回は、マンション駐車場のチェックポイントをご紹介します。

マンション駐車場のチェックポイント

最初に確認しておきたい点

空き状況と賃料

自動車のサイズ

冒頭で触れたとおり、マンションの駐車場は、必ずしも全住戸分用意されているわけではありません。特に「暮らすうえでマイカーは必須」という人は、立地や広さなど、物件に求める条件を仲介会社に伝える段階で、駐車場も必要である旨を加えておくといいでしょう。なお、検討を進めるなかでは、複数物件を月々の負担で比較することも出てくるはずです。管理費や修繕積立金などとともに、駐車場の賃料も聞いておきましょう。

自動車のサイズ

詳しくは後で触れますが、駐車場によって停められる自動車の幅や高さに制限があります。所有車のサイズはもちろんですが、こだわりがある人は将来的に欲しいと考えている自動車のサイズなども控えておき、事前に確認しましょう。

駐車場料金の用途

本来、駐車場料金は、駐車場の維持管理コストだけに充てるのが理想の管理形態ですが、なかには駐車場だけでなく、共用部全体の管理費に充当しているマンションも少なくありません。この場合、当初の想定より利用者が少ないと、費用の不足を補うために全世帯の管理費が値上げされるケースもあります。特に、駐車場を利用しない人にとっては不公平感を抱く要因にもなりますから、駐車場料金の用途がどうなっているのか、現在、全何台分中どれくらいが埋まっているのかなども確認しましょう。

タイプ別メリット・デメリット

平置き駐車場

平置き駐車場

地上面にスペースを確保してある駐車場です。広い面積を必要とするため、自走式立体駐車場や機械式駐車場と混在させているマンションも多く見受けられます。

[メリット]
・自動車の入出庫や、住戸と駐車スペースの行き来が手軽
・自動車の幅や高さなどがあまり制限されない
・他のタイプに比べて管理コストが安いため、賃料や管理費なども軽くなる傾向にある
 
[デメリット]
・機械式などと混在している場合、使い勝手の良さから人気が集まるため、賃料が割高に設定されがち
・上記のようなマンションでは人気が集中すると抽選になるため、外れると敷地外の月極駐車場を借りることになったり、利用車種に制限が出たりする
・駐車中は基本的に野ざらしなので、天候による影響を受けやすい
 

自走式立体駐車場

自走式立体駐車場

自動車に乗ったまま移動できるように、上下階をスロープで結んだ駐車場専用の建物のことです。マンションの地下に設置される場合もあります。

[メリット]
・平置きに次いで入出庫が手軽
・機械式に比べ、利用可能な車種の制限が少ない
・壁や天井があるタイプだと、風雨にさらさずに自動車を保管でき、乗り降りの際も天候の影響を受けにくい
 
[デメリット]
・住戸と駐車スペースの行き来に時間がかかる
・平置きに比べて管理コストが高くなる
・駐車場建設のコストが新築分譲時に上乗せされているため、中古流通時の物件価格に影響する可能性も
 

機械式駐車場

機械式駐車場

パレットに自動車を載せ、上下に移動させることで、縦方向に複数台収容できるようにした駐車場です。3タイプ中、最もスペースを有効活用できるため、特に都市部のマンションに多く見られます。

[メリット]
・自動車へのアクセスが制限されるため、接触事故やいたずらに遭うリスクが軽減される
・駐車中は、風雨の影響を受けにくい
・平置きや自走式立体駐車場と混在するマンションでは、料金が安く設定されることが多い
 
[デメリット]
・入出庫のたびにパレットを移動操作する必要があり、時間がかかる
・停められる自動車の幅や車高に制限がある
・3タイプ中、もっともメンテナンスコストがかかるため、賃料や管理費、修繕積立金などが割高になりがち

住み替えを機にカーライフを見直すという手も

ご紹介してきたとおり、マイカーへのこだわりや利用頻度によっては、マンションの駐車場も比較検討して選ぶ必要があります。また、近年では、カーシェアリングを利用できるマンションやコインパーキングも増えてきています。住み替えを機に、家族のライフスタイルやカーライフを見直してみることもおすすめします。

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