不動産仲介会社を賢く使う方法 ~住宅購入編~

不動産仲介会社に支払う仲介手数料は、住まいの売買契約が成立して初めて発生します。
つまり、売買契約成立までに不動産仲介会社が提供する物件情報紹介やコンサルティングなどのさまざまなサービスには原則費用はかからず、契約成立に至らなければ仲介手数料を支払うこともありません。
そこで今回は、住まい購入のプロセスとともに、ぜひ活用したい不動産仲介会社のサービスについてご紹介していきます。

仲介会社を賢く使う方法 ~購入編~

1. 条件整理

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物件探しに入る前に、住まいに求める希望条件を挙げていきます。予算・エリア・広さ・入居時期の4つが基本ですが、「大規模マンションがいい」「高層階がいい」といったこだわりも加え、優先順位を整理しておきます。

【ワンポイント】条件設定そのものをサポートしてもらう

特に住まいの購入が初めてという方の場合だと、そもそも何を条件にすべきなのか分からないこともありますし、条件を挙げてみたものの、優先順位の付け方が分からないということもあります。この段階から不動産仲介会社に相談して、求めるべき住まい像を具体化してもらうのも手です。また、購入にまわせる手元の現金額からローンの借入額や月々の返済額を試算してもらい、そのうえで条件を整理していってもいいでしょう。

2. 情報収集

物件情報サイトや住宅情報誌、新聞折り込みチラシなどで、整理しておいた条件に合う物件情報を集めます。希望通りの物件情報が見つかれば、扱っている不動産会社にコンタクトをとってみます。

【ワンポイント】不動産仲介会社に依頼して、より的確な情報収集を

なかなか希望に合う物件情報を見つけられないこともあります。不動産仲介会社に希望条件を伝えておけば、条件に見合う情報を提供してもらえます。不動産仲介会社は、専門家の視点で物件をチェックしますから、単独では気づかなかったメリットやデメリットを指摘してもらえることもあります。また、条件設定に無理があれば、いくら待っていても希望に合う物件には出会えません。基本的には、この段階から不動産仲介会社のサポートを受けたほうがスムーズに進むでしょう。

3. 物件見学

気になる物件を見つけた場合は、不動産仲介会社の段取りのもとに見学します。見学に先立って手持ちの家具・家電の寸法を測っておき、見学時には、置きたい場所に設置できるか採寸してみましょう。また、なかには売主が入居している状態で見学することになるケースもあります。その場合は、隣接住戸の住人の人となりや音の響き具合、周辺の利便施設についてなどを聞いてみるといいでしょう。

【ワンポイント】納得のいく調査をしてもらおう

情報収集と物件見学を繰り返して、候補を絞っていくことになります。この際、不動産仲介会社には、過去に問題がなかったかどうかや、周辺環境について調べてもらうといいでしょう。複数の不動産仲介会社とコンタクトを取っている場合、調査のきめ細やかさやフォローの手厚さが、会社選びの選択基準にもなります。

4. 物件決定・売買契約

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十分に比較検討を重ねたうえで購入物件を選びます。不動産仲介会社に購入の意志を伝えますが、利用する住宅ローンは、この時点で候補をいくつか選定しておき、ローン申請の事前審査を進めておきます。不動産仲介会社には、最終的な金額や引き渡し時期などの条件について売主側と調整してもらいます。条件に合意できたら、売主との間で売買契約を結びます。売買契約時には売主に手付金を支払いますが、この金額は、物件価格の約1割が目安です。なお、不動産仲介会社への仲介手数料は、売買契約後に半額、引き渡し後に残りの半額を支払うというケースや、引き渡し後に全額支払うケースなどがあるので、確認しておきましょう。

【ワンポイント】住宅ローンを紹介してもらうことも可能

不動産仲介会社には、資金計画の相談に乗ってもらい、適した住宅ローンを紹介してもらうこともできます。ただし、勤務先の社内融資制度を利用したほうが有利になるという場合もあるので、自分でも確認してみましょう。

5. ローン申し込み

売主との売買契約締結後に、住宅ローンを正式に申し込みます。民間金融機関のローンであれば、申込書類は仲介会社でもらえるので、必要事項の記入・捺印を済ませて持参し、金融機関の窓口で申し込みの手続きをします。

6. 引き渡し

予定の引き渡し日にローンを実行し、手付金を差し引いた残額を売主に支払います。全関係者立会いのもと、現場で物件のカギを受け取れば、引き渡しが完了します。その後は、登記や引っ越しを済ませて住み替え完了となります。

【ワンポイント】必要に応じて専門業者を紹介してもらおう

リフォーム会社や引っ越し会社、粗大ゴミの回収業者などに心当たりがない場合、不動産仲介会社に相談すれば、紹介してもらえます。必要に応じてサポートしてもらいましょう。

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