ホームステージングの活用で売却物件の魅力アップ

売却したい住戸をモデルルームのように演出することで、より見栄えをよくすることができるのがホームステージングです。多くの仲介会社が売主向けのサービスとして用意していますが、まだ認知度が高いとはいえません。今回は、売主が居住中でも導入できるVRホームステージングを中心に、その内容をご紹介します。

※記事内の画像はナーブ株式会社 提供

VRホームステージング

ホームステージングには2種類ある

まず1つめは、一般的なホームステージングです。売却物件そのものに、ハウスコーディネーターや不動産会社が選定した家具・家電やラグ・カーテンなどを持ち込み、モデルルームのように演出します。家具類が配置された状態で住戸を直接見せられるので、購入検討者に住戸の魅力が伝わりやすい点がメリットです。
反面、基本的には空室状態にする必要があるため、売主が居住しながら購入希望者を募るケースには導入できないという注意点もあります。
ホームステージングは仲介会社のサービスの一環なので、基本的に売主の費用負担はありませんが、実際には多額のコストがかかります。このため、通常は、仲介会社がコストをかける意味があると判断した物件に限って実施するケースが大半です。

VRホームステージング

2つめが、近年注目を集めている「VRホームステージング」です。
これは、室内の画像にCG加工を施すというもの。360度のパノラマ撮影が可能なデジタルカメラの画像データを使えば、家具類が置かれた状態に加工し、スマートフォンやPCの画面上で上下左右にスクロールすることも可能です。
このような加工画像をWEB上の物件情報ページやチラシに使用することで、購入希望者に住戸の魅力をアピールできます。売主が居住中でも導入できますし、コストは少額です。
このため、費用を負担する仲介会社が売主に勧めやすいという点も大きなメリットといえます。

VRホームステージングなら住戸内に荷物を置いたままでOK

前述のとおり、通常のホームステージングの場合は基本的に空室にする必要がありますが、持ち物を置いたままで実施可能なVRホームステージングもあります。
下部のように、加工のもととなる画像を撮影する際は、手持ちの家具や家電を置いた状態でOK。これをもとに、空室状態にしたり、モデルルームのような演出を施したりできるのです。 演出する際にはインテリアテイストを選ぶこともできるので、持ち家に最適なパターンを提案してもらえます。
詳細については、こちらのページも参考にしてみてください。

VRホームステージング
VRホームステージング

上のように、同じ居室でもインテリアテイストを変えることが可能

VRホームステージングを実施する上での注意点

[第三者が想像できるかどうかを意識]

VRホームステージング
VRホームステージング

VRホームステージングの画像加工会社は、荷物で隠れた部分がどうなっているか、想像で補いながら加工作業にあたります。
下の写真は、マンションのキッチンカウンターを撮ったものですが、小物で隠れた部分が多いため、シンクの形状や水栓の位置などが分かりにくくなっています。
また、造り付けの家具なのか、売主が後から置いた家具なのか見分けがつかないケースもあります。
VRホームステージングの加工素材となる室内写真は仲介会社のほうで撮影しますが、第三者が想像でカバーしづらい部分については、撮影時に片づけておくといいでしょう。持ち物をどかせない場合は、隠れた部分の情報を間取図に記入して渡すといった手段も一助になります。

[できるだけ整理整頓しておく]

持ち物を置いたままで実施できるのがVRホームステージングの大きな利点ですが、購入希望者が検討を進める上では、物件を内覧することになります。特に、VRホームステージングできれいに演出した画像を見て気に入ったという人が内覧にやってくる場合、室内が煩雑なままでは、購入を見送られる可能性が高まってしまいます。売却するつもりである以上、いずれは転居するわけですから、荷物を減らして整理整頓を進めておきましょう。

[ホームステージング実施の条件を確認]

通常のホームステージングも同様ですが、実施する際の費用は、基本的に仲介会社が負担します。このため、仲介会社は「専任媒介で任せてもらうことが前提」「売り出し価格は査定額の120%以下」など、ホームステージングを導入するうえでの条件を設定しているケースが大半です。こうした条件が、自身の都合や要望に合致するかも確認しましょう。

仲介会社選びではホームステージングも視野に

ホームステージング先進国の米国では、売却期間の短縮化や売却額の高額化に有効な手段として認知されています。ところが日本では、認知度が高くないうえに、仲介会社のなかにはホームステージングをサービスとして導入していないところもあります。特にVRホームステージングは、上記で紹介してきたとおり、売主が居住中でも、購入希望者に空室状態や洗練されたインテリアを配置した状態で室内を確認してもらえるため、売却活動に有効です。仲介会社を選ぶ際は、ホームステージングの扱いがどうなっているのかも視野に入れて考えましょう。

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