住まいを売る際に必要な心構えと準備 ~物件見学に対応するための備え・後編~

中古住宅の購入を検討している人は、複数の物件を見学したうえで候補を絞っていきます。本来は物件の価値や魅力と関係ない部分でも、ひとたび悪い印象を与えると、候補から外されてしまいます。そこで、物件見学に備えて売主が済ませておくべき準備について、2回に分けてご紹介します。前編と併せて参考にしてください。
※記事内に掲載している写真は、すべてイメージです。

物件見学に対応するための

外まわり

外まわり

マンションなら玄関扉前のアルコーブや共用廊下、一戸建てなら駐車場や庭、接している道路なども含めて、できるだけ荷物を置かずスッキリきれいにしておきましょう。外まわりは、最初に見学者の目に触れる部分なので、第一印象に大きく影響します。屋内の荷物を減らすために外に出しておくのは本末転倒になりかねなません。前編でも触れましたが、いずれは転居するわけですから、荷物は極力減らしておきたいところです。 同様に、バルコニーやベランダも整理しておきましょう。自分の目で、広さや眺望を確認したいと思う見学者が大半だからです。確認の妨げになりやすいので、見学時は洗濯物を干すことも避けたほうがいいでしょう。

玄関や廊下

玄関や廊下

日常生活のなかでは、玄関まわりや廊下に荷物を置いてしまいがちですが、見学時にはなるべく片付けておきましょう。また、玄関のたたき部分に履物を出したままにしておくと、煩雑な印象を与えてしまうだけでなく、実際よりスペースを狭く感じさせてしまいます。家族の履物はすべて靴箱にしまいましょう。靴や荷物が靴箱に収まりきらない場合は、一時的に自動車のトランクに避難させるという手もあります。
特に不動産物件を見慣れていない一般の人は、見学のスタート段階で見る外まわりや玄関まわりの印象がよくないと、「これまで住まいを大切にしてこなかったのでは」という疑念を抱くものです。最初にそのような疑念を抱くと、続いて各部屋を見て評価が覆る可能性はグンと低くなります。必要以上にマイナス評価されることのないよう十分に注意してください。

水まわり

水まわり

キッチンや浴室、トイレなどの水まわりは、特に汚れやニオイが生じやすい部分です。油汚れやカビ、水アカなどはきれいに落としておきましょう。もちろん、排水口のゴミや髪の毛なども除去しておいてください。汚れがひどい、自身で掃除する時間をとれないといった場合は、水まわりだけでもハウスクリーニングの会社に依頼するという手もあります。
なお、見学時には、水まわりスペースにある窓を開放して、ニオイや湿気を逃しておきましょう。トイレは、フタを閉めておいてください。汚れた食器類をキッチンシンクに放置するのはもちろん、たとえ洗ってあっても、食器類や調理器具を出したままにしておくのは見栄えが良くありません。逆に、調理器具や食器類が所定の場所に収めてあれば、見学者が生活をイメージしやすくなります。

居室

居室

特に、納戸として使ってきた部屋や、子どもの個室に充てている部屋は、第三者から見ると自身で思っている以上に煩雑に映るものです。なるべく整理整頓しておきましょう。また、窓から何が見えるのかは、見学者の大きな関心事のひとつです。視界が開けているような窓のカーテンはあえて開放しておき、眺望の良さをアピールするのも手です。

リビングやダイニング

ダイニングテーブルの上や、ソファセットのローテーブルの上には、新聞や雑誌、家電のリモコンなど、なにかとモノを載せてしまいがちです。自身ではまったく気にならなくても、見学者にとってはだらしなく映ってしまうこともあるため、整理しておきましょう。
ちなみに、リビングやダイニングに限った話ではありませんが、殺風景な感じがするという場合は、一輪挿しなどを置くのも手です。新築マンションのモデルルームなどを参考にするといいでしょう。

<オープン&フェアが大前提>

前後編に分けてノウハウを紹介してきましたが、これらは、現実よりマイナスの評価をされないための注意点です。行き過ぎたPRをしても、かえって「何か裏があるのでは」という疑念を抱かれかねませんし、不都合な部分を隠しても、ホームインスペクションなどが定着しつつある昨今では、結局発覚してもめごとにつながりかねません。情報はオープンにし、マイナス要因につながりそうな点でも公正に開示することが大切です。

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