大阪府

面積は国土全体の0.5％で、都道府県では香川県に次いで狭いが、人口は約880万人と国内総人口の約7％を占める。京都府との境には北摂山地、奈良県との境には生駒山地と金剛山地、和歌山県との境には和泉山脈と三方を山に囲まれ、西は大阪湾に面する。瀬戸内式気候の特性を示し、山に囲まれて熱がこもりやすい地形で、夏は極端に蒸し暑くなることも多い。古代より瀬戸内海を経由した海上輸送の拠点で、陸揚げ後に京都や奈良まで舟運が可能な立地から商業都市として発展。西廻海運が確立した江戸時代には、全国から年貢米や特産物が集まる「天下の台所」として栄えた。

商都として発展してきたため、第1次産業の比重は非常に低い。明治維新で経済の中心が東京へ移ると工業が発達し、19世紀終わり頃には繊維産業が活況で「東洋のマンチェスター」と称された。現在は大阪湾沿岸の埋立地に重化学工業が、北部に自動車関連の事業所が多く立地し、出荷額に占める化学工業や鉄鋼業、石油産業、輸送用機器産業の比重が高い。東部には高い技術を持った小規模な町工場が集まり、金属製品や生産用機器の製造業が営まれ、全国2位の製造業出荷額の6割以上を中小企業が稼ぎ出す。大阪市と連携し夢洲への統合型リゾート（IR）立地に向けて取り組む。