- 住宅ローンを使って令和7年12月末までに住宅取得等をした場合は、 所得税等から13年間で最大455万円を控除(一般住宅の場合は最大273万円)
- 新築住宅から中古住宅、増改築まで幅広く適用
住宅ローンを使って住宅の新築、取得、増改築等をした場合は、居住開始年以後13年間(又は10年間)の各年分の所得税において、住宅ローン控除の適用を受けることができます。令和4年1月1日から令和7年12月31日までに居住を開始した場合の控除額は、新築等した住宅の区分・省エネ性能に応じて次のとおりとなります。
① 住宅の新築、新築住宅・買取再販住宅(注1)(注2)の取得
居住年月日 | 年末残高限度額 | 控除額の計算 (年間) |
控除期間 | 最大控除額 | |
---|---|---|---|---|---|
住宅の省エネ性能 | 限度額 | ||||
令和4年1月1日~ 令和5年12月31日 |
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 |
5,000万円 | 住宅ローン等の年末残高×0.7% | 13年間 | 455万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 409.5万円 | |||
省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 364万円 | |||
その他の住宅 | 3,000万円 | 273万円 | |||
令和6年1月1日~ 令和7年12月31日 |
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 |
4,500万円 | 住宅ローン等の年末残高×0.7% | 13年間 | 409.5万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 318.5万円 | |||
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 273万円 | |||
その他の住宅(注3) | 2,000万円 | 10年間 | 140万円 |
- (注1)
- 買取再販住宅とは、中古住宅を宅地建物取引業者が一定のリフォームにより良質化した上で販売する住宅です。
- (注2)
- 買取再販住宅のうち、要耐震改修住宅で購入後、居住の用に供した日までに耐震改修を行ったものについては「その他の住宅」の区分になります(住宅ローン控除等適用要件一覧参照)。
- (注3)
- 令和6年1月1日以後に建築確認を受ける住宅(登記簿上の建築日付が同年6月30日以前のものを除く)又は建築確認を受けな い住宅のうち、登記簿上の建築日付が同年7月1日以降のものは控除の適用を受けることができません。
② 中古住宅の取得
居住年月日 | 年末残高限度額 | 控除額の計算 (年間) |
控除期間 | 最大控除額 | |
---|---|---|---|---|---|
住宅の省エネ性能 | 限度額 | ||||
令和4年1月1日~ 令和7年12月31日 |
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 ZEH水準省エネ住宅 省エネ基準適合住宅 |
3,000万円 | 住宅ローン等の年末残高×0.7% | 10年間 | 210万円 |
その他の住宅 | 2,000万円 | 140万円 |
- (注)
- 要耐震改修住宅で購入後、居住の用に供した日までに耐震改修を行ったものについては「その他の住宅」の区分になります。
③ リフォーム
居住年月日 | 年末残高限度額 | 控除額の計算 (年間) |
控除期間 | 最大控除額 | |
---|---|---|---|---|---|
住宅の省エネ性能 | 限度額 | ||||
令和4年1月1日~ 令和7年12月31日 |
- | 2,000万円 | 住宅ローン等の年末残高×0.7% | 10年間 | 140万円 |
所得税から控除しきれないとき
住宅ローン控除可能額のうち所得税から控除できなかった残額がある場合は、翌年度分の住民税において、その残額相当額が減額されます。ただし、上限は所得税の課税総所得金額等×5%(最高9.75万円)です。
最大控除額の比較
- (注1)
- 認定長期優良住宅又は認定低炭素住宅
主な適用要件は?
- (注2)
- 床面積要件の緩和措置は、令和6年以後に建築確認を受けるものを除きます。
控除額の計算方法は?
令和5年11月に引渡しを受けた新築住宅(長期優良住宅・床面積120m2)に同年12月から居住を開始しました。購入価額は、土地建物合計で5,000万円、同年12月の住宅ローン残高は4,000万円です。なお、令和5年分の課税所得金額は250万円、所得税額は15万円です。
控除可能額は?
住宅ローン年末残高 | 土地建物の購入価額 | いずれか低い方 | |||
4,000万円 | < | 5,000万円 | ➡ | 4,000万円 |
低い方の金額 | 控除率 | ||||
4,000万円 | × | 0.7% | = | 28万円 | 控除可能額 28万円 |
所得税の控除額は?
控除可能額 | 所得税の控除額 | |||
28万円 | > | 15万円 | ➡ | 所得税から15万円控除 |
住民税の控除額は?
控除可能額 | 所得税の控除額 | 控除しきれなかった金額 | |||
28万円 | - | 15万円 | = | 13万円 | |
所得税の課税所得金額 | 住民税の控除限度額 | ||||
250万円 | × | 5% | = | 12.5万円 | >最高9.75万円 |
控除しきれなかった金額 | |||||
13万円 | > | 9.75万円 | ➡ | 住民税から9.75万円控除 |
実際の控除額は?
所得税の控除額 | 住民税の控除額 | |||
15万円 | + | 9.75万円 | = | 24.75万円 |
控除額 24.75万円 |
住宅ローン控除を受ける最初の年分については、必要書類を添付して、所轄税務署に確定申告書を提出する必要があります。給与所得者の方は、2年目以後の年分については、年末調整で住宅ローン控除の適用を受けることができます。
関連ページ
- 適用要件の詳細(中古住宅の要件、借入金等の範囲など)は、住宅ローン控除等適用要件一覧、住宅ローン控除の借入金等の範囲~リフォーム特例適用要件一覧参照
- マイホームの買い替え等で譲渡所得の特例を受ける場合は、マイホームの特例の選択参照
- 適用を受けるための申告手続は、住宅ローン控除等申告手続参照
このガイドについて
このガイドは、株式会社 清文社の「2023年版 土地建物の税金ガイド」を元に作成しており、内容は2023年(令和5年)4月1日現在の法令等にもとづいております。年度途中に新税制が成立したり、税制等が変更になったり、通達により詳細が決まったりするケースがありますのでご了承ください。
税金は複雑な問題もありますので、ケースによっては、税理士など専門家にご相談ください。
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監修:新谷達也、塚本和美 企画・制作:清文社 |
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