プロが教える!あなたの相続対策

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第12回 特約付き金銭信託で計画的な資産の移転を実現する

公開日:2017/08/25

資産のスムーズな移転とともに、その資産が有効活用されることが理想的な相続のかたちといえます。せっかく相続対策を行うのであれば、「相続税が節税できる」「家族間で揉めない」「納税資金に困らない」というだけでなく、相続後にご家族が幸せに暮らしていける相続を実現したいものです。

相談者

今後の資産管理の方法に悩んでいる男性

退職から7年が経ちました。現役時代から資産管理は自分でやってきましたが、健康診断で病気が見つかったこともあり、そろそろ今後の資産管理の方法や相続について真剣に考えなければならないなと思っています。何かよい方法があったら教えてください。

  • 相談者:72歳 男性
  • 法定相続人:妻・長女・長男
  • 家族構成:妻・長男(長女は結婚して独立している)
  • 相続財産:現預金7,500万円、自宅2,900万円(相続税評価額)
今回のポイント
  • ご自身が元気なうちに、今後の資産管理の方法や相続について対策をしておくことが大切です。
  • 特約付き金銭信託を活用すれば、ご自身の今後の資産管理や万が一の際の費用の準備、その後のご家族への円滑な資産の移転など、幅広い対策が可能です。

元気なうちにこそ対策を

相談者

長年勤めた会社からまとまった退職金をもらったため、資産のほとんどが現預金です。これまでは自分で管理していましたが、将来的に自分では管理できなくなった場合や相続に備えておきたいと思い始めています。

玉置千裕
家系図

平成26年の簡易生命表によると、多くの人が定年を迎える65歳時点での平均余命は、男性が19.29年、女性が24.18年となっています。あまり考えたくはないことですが、今は自分で問題なく資産管理ができていても、これからの長い老後生活の中では、体力が落ちて外出がままならなくなったり、適切な判断ができなくなったりする状況も起こらないとはいえません。

相続についても、ご自身が元気なうちに対策をしておくことはとても大切なことです。そういう意味でも、ぜひ早い段階から準備をはじめておくことをおすすめします。

現段階では相続について特に対策をされていないそうですが、具体的にはどういった点を懸念されているのでしょうか。

毎月一定額が受け取れる特約付き「金銭信託」

相談者

自宅は妻と長男に相続させたいと思っており、結婚して家を出ている長女も賛成しています。ただ、長男はやや浪費癖があるので、自宅はよいのですが、まとまった預貯金を相続させることには不安があります。

玉置千裕

そういったご不安がおありなのですね。現在はご自宅以外のすべての資産が預貯金ということでしたが、もしも元本保証を重視しているようでしたら、特約付き金銭信託を活用されるのはいかがでしょうか。

金銭信託とは、信託銀行などが、お客さまとの信託契約に基づき、金銭を管理・運用する金融商品です。

例えば、三菱UFJ信託銀行の相続型信託『ずっと安心信託』の場合、申込時に200万円以上、3,000万円以下の金銭を信託すると、銀行側がその金銭をお預かりし、代わりに管理・運用を行います。そして、ご相談者様に万が一のことがあった場合には、特約により、受取人に指定された相続人が毎月一定額を受け取ることができます。元本は保証されており、預金保険の対象となっています。 こうした商品を活用することで、相続が発生した際にご長男が一度にまとまった預貯金を受け取るのではなく、毎月一定額ずつ受け取れるようになりますので、ご相談者様としても安心なのではないでしょうか。

相続型信託 三菱UFJ信託銀行『ずっと安心信託』

3つの受け取り方法を併用できる

相談者

『ずっと安心信託』は相続が発生した際に、一時金での受け取りもできるのでしょうか。

玉置千裕

もちろんです。相続発生後に毎月一定額を受け取る設定とは別に、あらかじめ決めた金額を一時金として受け取っていただく設定もできるようになっています。通常の預金口座の場合、名義人の方が亡くなられると口座は凍結されますが、『ずっと安心信託』であれば簡単な手続きですぐに一時金が受け取れます。ですから、葬儀の費用などもスムーズに準備できます。

また、将来的にご自身で資産の管理ができなくなった場合も心配されていましたが、『ずっと安心信託』を活用すれば、相続が発生するまでご自身も毎月一定額を受け取るように設計することも可能です。「ご自身で毎月一定額を受け取る」「万が一の際に受取人に指定された相続人が一時金を受け取る」「相続発生後にご家族が毎月一定額を受け取る」という3つの方法での受け取りを柔軟に設定できるのが大きな魅力です。

相続型信託『ずっと安心信託』のしくみ

家族の幸せが相続のゴール

相談者

こうした特約付き金銭信託は、相続を目的としたもの以外にもあるのでしょうか。

玉置千裕

はい。目的に応じて、教育資金贈与信託暦年贈与信託など様々な商品があります。

教育資金贈与信託は、教育資金の一括贈与の非課税制度を活用するための金銭信託です。現在、教育資金の贈与については、平成31年3月31日までの措置として1人あたり1,500万円までの非課税制度が設けられています。この非課税制度の適用を受けるためには、専用口座を開設し、こうした金銭信託などを通じて贈与資金の管理を行う必要があります。

≫教育資金贈与信託『まごよろこぶ』


暦年贈与信託は、暦年贈与を活用して生前贈与を円滑に行い、相続財産額の引き下げにもつながる金銭信託です。こうした金銭信託を活用することで、贈与契約書の作成も不要なうえ、毎年、ご自身で振込手続きを行うといった手間も不要になります。

≫暦年贈与信託『おくるしあわせ』

こうした商品を活用して賢く生前贈与を行うことで、相続財産額の引き下げにもつながりますね。

とはいっても、相続のゴールは、「相続税が節税できる」「家族間で揉めない」「納税資金に困らない」ということだけにあるのではありません。相続財産をご家族が上手に活用でき、幸せに暮らしていける相続こそが、理想の相続といえるのではないでしょうか。

賃貸物件の生前贈与の仕組み

回答者紹介

  • 玉置千裕
    執筆・監修:
    三菱UFJ信託銀行玉置 千裕(たまき かずひろ)
    経歴:
    1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士。
    三菱UFJ信託銀行の営業店で資産運用・不動産・ローン・相続などの相談業務に従事。現在は、その経験を活かして新聞・雑誌などでも活動している。
本コンテンツの内容について
公開日時点の法令に基づき、相続の基本的な仕組みを説明しています。個別の事例によっては、所定の要件を欠く場合がありますので、専門家にご確認ください。

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